セレモニーは、映画『ガレキとラジオ』を
応援しています。

ガレキとラジオ

家はない、経験もない。
でも明日はある・・・はず!

東日本大震災から約2ヶ月、60% 以上の世帯が罹災し8000名以上が避難生活を送ることになった宮城県の海沿いにある南三陸町に、災害ラジオ局「FMみなさん」は生まれました。体育館の隅でマイクに向かうのは、元・サラリーマンでリーダーの工藤さん、元・ダンプ運転手でシングルファーザーの和泉さんをはじめ町内で暮らす男女9人。時給840円のれっきとした“お仕事”です。
でもラジオ経験者はゼロ!生放送中に大事なコメントが流れなかったり、和泉さんに至っては反抗期の息子さんから「向いていない」と言い渡されてしまう始末・・・。とはいえクヨクヨしててもしょーがない。クリスマスにはモミの木の点灯式で町に光をともし、仮設だけど商店街も復活。慣れ親しんだ地元で暮らし続けるリスナーとともに、オンエアは日々続きます。年が明けて2012年。「FMみなさん」メンバーは、この町のために、もっともっと何か出来ないかと考えます。被災地だからこそ、この町にはもっと笑顔が必要。そしてその思いはある奇跡を生む――
かけがえのない人や思い出との別れは誰にもいつかおとずれるもの。その痛みを抱えながら、それでも生まれ育った土地で迷い、泣き、笑うラジオクルーとリスナーの人生は、明日に向かって歩き続ける、私たち自身の物語でもあるのです。